夢が変わること
ブログを見てくださっている皆さんこんにちは!担任助手の龍野です🐼
先日は線状降水帯による大雨がありましたね、皆さんご無事だったでしょうか😢 ここ玉名にも土砂崩れや道路の冠水など甚大な被害が出ていてびっくりしましたね💦
災害を目の当たりにすると、当たり前の日常がどれだけ大切かを強く感じますよね。
今回は災害を通して私に起こった進路についての出来事をお話ししたいと思います。
夢
突然ですが皆さんには将来の夢、あるでしょうか?
進路選択に関わるような大きな目標のことです。
現在私は大学で人文学部の心理臨床学科で心理学を学んでいます。しかし実は私は理系出身で、母がやっている看護師になることを目指して高校に進学してきました。人と関わる仕事をしたいと思っていたし、進路は自然と看護師だと思い込んでいました。
そんな私の進路を大きく変えた出来事が、高2の夏にありました。2020年の熊本豪雨災害です。多くの人が亡くなられた災害で覚えている人も多いですよね。当時私は、よくボランティア活動に行く父に同行する形で、人吉の災害ボランティアに参加しました。そこで目にした光景は今でも忘れられません。
住宅の土砂の掻き出し作業をしながら、ここの部屋の人は災害が起こるまではなんてことなくここで生活をしてきて、当たり前にそこにある居場所だったのに、住み慣れた街が、生活が、まるごと無くなってしまったのだと思いを馳せて、被災地の方の絶望感だったり、抱えていく心の負担は相当なものだと思いました。
そのとき初めて「心の支えになれる人になりたい」と感じてトラウマの支援などを調べていくうちに、心理師という道に進むことを考え始めました。
進路を変えるのは簡単ではありませんでした。
実際心理のほうに進路を決めきったのは高校3年生です。今まで当然のように看護師を目指していたし変わることは無いと思ってたし、親含め周囲の人はそういう認識をしているし、説得もしなくちゃいけない。これまで目指していたものを諦めてこの進路にするのは大丈夫なのか?という不安がかなりありました。
それでも「自分の気持ちに正直になろう」と決断して心理学を学ぶ道を選びました。
結果として、この選択に後悔はありません。
大学で心理学を学ぶ中で、想像以上に心理師の仕事の幅広さや魅力を知り、むしろ自分に合った道だったと感じています。
夢が変わること
ここで私が伝えたいのは、
「夢や目標が変わることは決して弱さではない」ということです。
私が大好きなアーティスト、ヨルシカの「チノカテ」という曲に、こんな歌詞があります。
「ずっと叶えたかった夢が貴方を縛っていないだろうか?
それを諦めていいと言える勇気が少しでもあったら」
大前提、ひとつの目標に向かってひたむきに努力できることは本当に素晴らしいことです。しかし、その目標だったり夢だったりがあまりに当たり前な存在なのだとすると「自分を縛っている」ことになっていないか考えてみるのもいいかもしれません。
私はたまたま被災地支援の経験を経て心理学を学ぶことになったのですが、心の支援という選択肢が見えて初めて、これまでが看護師という目標に囚われすぎていたかもしれないとも思いました。
でも心の変化に正直になったからこそ、今の自分にとって納得のいく道に出会えました。
もちろん「夢が変わるのは弱さではない」と私は思っていますが、
・何か壁にぶつかるたびにすぐ変える
・理由を説明できなかったりする
と、「逃げている」と思われることもあります。
だからこそ、なぜ変えたのかを自分の言葉で説明できるようにしたり、小さな行動から確かめてみたりすることが大切だと思います。
夢が変わっても、根っこにある価値観は案外一貫しているものです(私の場合、人の苦しみに寄り添って支えたいという気持ち)。
そこが意識できれば、変化も前向きなものとして周りに伝わると思います。
目標という安心材料
受験勉強において、目標は大きなモチベーションであり安心材料でもあります。
「これがあるから頑張れる」という存在は、とても心強いものであり、同時に、その目標を手放すのは勇気がいることです。
でも「今の自分に合っているかどうか」というのを問い直すことも、時にはとても大切だと思います。
対照的かも知れませんが、今この夏、みなさんが目標に向かって全力で努力している姿は本当に素晴らしいし、心から誇らしいです。もちろん今の目の前の目標にまっすぐ取り組むことが一番大切ですし、この先どんな進路になってもその努力は決して無駄なものではありません。
しかしこの先の人生では新しい出会いや経験から、思いもよらない方向に夢が広がっていくこともあるでしょう。
そんなときに「変わるのは弱さじゃない」と思ってほしいです。
今はまっすぐ努力しつつ、将来の変化にもオープンでいられると素敵ですね!
