数学で日本語が大事?!

こんにちは!担任助手の姉川です。

待ちに待った夏休みが始まりましたね!

暑い日が続いたり、課題が多かったり、課外があったり、予習が大変だったり...などとなかなか十分に休める時間がなかったと思います。

この夏休みでしっかり疲れを取って、しっかり勉強をして、有意義な夏休みにしましょう!

大学生はまだ夏休みではないので、もう少しの間、来たる定期試験に向けて勉強を頑張りたいと思います!

数学こそ日本語が大事!?

 さて、私は理学部の数学コースに所属しており、数学の授業では、学生があてられた問題を、黒板を使いながら解説する時間があります。

その授業を通して、皆さんに伝えたいことがあるので、今回はそのことについて少しお話ししたいと思います。

その授業では、黒板を使って教室にいる人(教授も含めて)に向けて説明しなければならないのですが、教授からいろいろ聞かれたり、指摘されたりする人が多いです。

そこで皆さんにお聞きします!

その指摘の内容は何だと思いますか??

「大学の内容って難しいから、間違った式を書いていたり、定理を間違って使ってたり、と数学的な指摘でしょ!」と思った人はいませんか?

実は、指摘のほとんどが、”解答中の説明の仕方”についてなのです。

数学科であり、もともと数学が好きな人や得意な人が集まっているので、間違った式変形や定理の誤用などはしにくいとも考えられますが、そうだとしても、「ここまで説明の仕方について指摘されるんだな~」と驚きました。

イメージしにくいと思うので、例を挙げます。

比較してみてください。

[問題を解き進める際、途中でa=bを示す必要があった]

①指摘前

・・・

(ⅰ)a=b

~よりa=c

~よりb=c

よって、a=b

・・・

②指摘後

・・・

(ⅰ)a=bを示す

~よりa=c

~よりb=c

よって、a=b

・・・

①と②でどのような違いがあるかわかりますか?

わかりやすい例になるように違いがあるところ以外は全く同じにしているので、どこが違うかすぐにわかりますね!

「a=b」か「a=bを示す」かの違いです。

たった3文字の違いですがあるのとないのとでは印象がまるで違います。

入試の二次試験では、「a=b」とかくと、採点する人から「示してもないのに、なんでa=bと言えるの?」と思われてしまいます。

それで減点になるかは採点者次第ではありますが、実際に大学の二次試験の採点をする先生が指摘をされているので、減点になってもおかしくはありません。

もう少し皆さんの馴染みのあるような問題で例を挙げたいと思います。

・・・

f'(x)=0

x=1

・・・

f'(x)=0のとき

x=1

この例もまた、一目で違いがわかると思います。

この例は、実際に指摘された問題ではなく、高校生の時に私が数学の先生から注意されていたことです。

こちらの例は、先ほどの例に比べて深刻な問題があります。

先ほどと同様、たった3文字の違いですが、①の書き方だと、f'(x)が恒等的に0、つまりxの値は関係なく、xに何を代入してもf'(x)が0になるといってしまっています。

それで、「x=1」と決まるのは、「どういうことだ?」となりますよね。

したがって、この場合だと、①は不正解になる可能性が高いです。

②のように、「f'(x)はいろいろな値を取るけど、その中でも0になる時を考えます!」というニュアンスが含まれた「f'(x)=0のとき」という書き方をしていきましょう。

後のほうの例は、詳しい内容まで言及しようとすると数学の「論理学」という分野の知識が必要になり、難しいです。

しかし、「~のとき」という表現は入試問題で絶対に使うと思うので、細部まで理解はしなくていいので、まずは意識して使っていくところから始めましょう!

さいごに

大学の数学の授業では、解答を書くときには式変形や説明などをしっかり日本語で補うことが求められます。

それを求めている先生が入試の採点をしている以上、このことは二次試験などの記述試験でも求められます。

このように説明の仕方に気を付けることは、「入試の時だけ気を付ければいい。」という考え方ではよくないです。

日頃から、「数学の時こそ、説明の仕方には注意しよう!」と意識して問題を解きましょう!

そうすれば、慣れてきて、自然と意識するようになっています。

夏休みならではの数学の宿題でも、模試でも、問題演習でも、意識するタイミングはたくさんあるので、意識して頑張ってみてください!

とは言いつつも...

説明、説明、言ってきましたが、説明しようとしても、そもそも数学の問題を解ける力が備わっていなければ、いくら説明の仕方に気を付けたところであまり意味がありません。

夏休みは自分の勉強に時間をたくさん使えると思うので、まずは土台を作るべく知識を付けていきましょう!

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